財務諸表論は理論にナーバスになりすぎず計算を丁寧に解く事が重要!

こんにちは。

吉田町と野毛を愛する横浜市中区で開業中の税理士しのはらともあきです。

本日のブログは・・・

税理士試験の必修会計科目の「財務諸表論」について

 

僕が考える対策はこれだ!

ってそんな事を書かせて頂きます。

理論:合格に必要なものは、コツコツ読む事

なんだよそれだけか!

とクレームがきそうな事を書いていますが、

理論で一番重要なのは日々、税法でいう理論マスター、財表でいうところのポイントチェックを

何度も何度も目を通す事が重要です。

財表は税法ほどの一字一句の暗記が必要ありません。

ただここが逆に僕にとってもですが、財表の理論で不合格になってしまう人の

落とし穴だと思います。

僕が受験生時代に一番不安だった事は、

財表の理論は範囲が広いし、どこが出るか分からないので

最後の最後まで不安だったんですよね。

というのも、ぶっちゃけ一字一句じゃないって言ったって

範囲が広いし、むしろ文章も会計用語でわけわからないし、

っていうか、むしろ全部暗記せい!!!って言われた方がむしろ気が楽っていうか。

覚悟が決まるっていうか。

というのは、暗記しろ!って最初から言われればもう

不安になる以前に目の前の暗記に必死になるのでブツブツと税法の暗記のように

念仏を唱えるようになるのですが、

財表はそこまでは求められていないっていうのが逆に自分を迷わせる。

それが結局最後まで不安が残り、実は勉強量が足りない(理論の精度が甘い)

という結果になってしまうのでは無いかと考えています。

じゃあ財表の理論はどうすりゃいいの?って話なんですけど、

それは僕なりの持論をお話させて頂きますと、

  1. 暗記は不要=事実 だが、キーワードが浮かぶ程度の暗記と理解が必要
  2. 範囲は絞れないので頭からお尻まで基本は目を通す
  3. 不安な気持ちは排除する。なんせ皆も不安だから不安なのは貴方だけじゃない

という事です。

個別に説明させて頂きますと、

1番目の暗記の件ですが、

財表は自分で作文して解答すればOKです。ただ重要なキーワードは規定の言葉を書かないと

ダメです。例えば繰延資産でしたら重要なキーワードがあります。

・すでに対価の支払が完了または支払義務が確定

・役務の提供を受けた

・その効果が将来にわたって発現

・費用

これらが触れられていないと合格点に満たないわけです。

すでにお金を払ったり、お金を払わないといけない事になるような

 

サービスを受けたけど、そのサービスは将来にわたって効果がある

 

費用は繰延資産です。

これだとちょっと文章がイケてないですよね。

配点はあると思いますけどね。一応合ってるから。

だから結論としてはキーワードだけは覚えて

その接続する言葉は自分の作文で良いわけです。

税法も理論マスターなどは原文をいじっているわけだから

もちろん作文もありですが、ぶっちゃけ

試験当日にいきなりそんな作文してる余裕は無いです。

だけど、財表は

記述する量が税法よりも圧倒的に少ないので

キーワードだけ頭に入れて後は適当に作文してOK(時間がある)

な試験です。

じゃあそういう試験の場合、どのように理論の勉強をしたら

良いのか?ですが、これはやっぱり数多く目を通す事です。

暗記という観点じゃないので、キーワードとキーワードのつなぎ目とか

そういうところに神経を極力費やさずに、大事なキーワードを重点的に

何度も何度も目を通し理解を深めて下さい。

次に2番目で範囲の件ですが、

前回出た論点はよほどの事がない限り出ないと思いますが、

(っていっても同一の論点が2年続いた年もありましたよね過去)

基本それ以外はある程度目を通した方が良いかなと思います。

強弱は専門学校の先生に聞いてみて下さい。

学校の予想って結構当たりますよね。

なぜあんなに意外といい線で当たるのか・・・

これも先生方の日々の研究の成果なんでしょうね。

3番目の不安な気持ちですが、

個人的には財表が一番本試験まで理論は不安な気持ちが強かったです。

「いやいやもしあれがいきなり出たら絶対かけないわ」って

そういうものが税法よりも多かったです。

でもそれは一字一句の暗記をしていないからであって

別に恐れる心配はありません。

なにせその感情は皆も同じだけ持っていますし、

ちゃんと本試験までやってきたならいきなり苦手な

論点が出ても理解していれば、意外とキーワードは脳が引張り出してくれる

ものですよ?と。

とにかく皆も同じ苦しみを味わっているのだから極端に自分を追い詰めないで

前向きに勉強続けられる事が重要だと思います。

財表の勉強では非常に重要視しているのでもう一度言いますが、

不安な気持ちが最後までつきまとうのが理論なので、

それは考えるだけ無駄って事です。

むしろ、不安な気持ちを持っているライバルたちが多いのだから

逆に不安な気持ちを排除して、日々淡々とポイントチェックに目を通し続けて

キーワードのインプットアウトプットの訓練と規定の理解を続けていれば

自ずと合格レベルに達します!

計算:合格に必要なものは、集計の正確性

財表の計算は簿記論のように閃きは必要無いです。

取捨選択などのテクニックも基本は不要です。

地雷とかも無いので、自分の集計方法を確立し、

正確に解答用紙に記入出来る流れを作る事が最重要です。

特に最近の本試験では40点超での戦いになる基本論点を問う問題が

続いているので集計の方法が確立されておらずミスが多い場合は

合格可能性が下がってしまうという事につながるので、

是非集計の見やすさと正確性にこだわりましょう。

僕が拘るポイントは

  1. 集計の方法は前TBに直接加減算がベースで集計が多い科目はT勘定作る
  2. 科目の文字も数字も修正があるのを想定してかなり小さい字で書く
  3. キレイな解答用紙は意識せず、とにかく解答用紙に転記して転記漏れを排除

それでは1番目ですが、

色々な集計方法があります。

前TBに直接加減算だけでは無く、仮計算表を作って解く方法などもあります。

ただ声を大にして言いたいのは仮計算表は時間がかかりすぎるので

前TBに加減算をベースに、集計が多い科目だけT勘定作りましょうってことです。

尚、T勘定作るのは、現金預金と金銭債権(受取手形と売掛金)あとは

為替差損益位でしょうか。解いていて多いなと感じたら

前TBに直接加減算だとミスを誘発しますので、

イメージ的には集計が3つを超えたらT勘定を作るようにしています。

とにかく具体的なテクニックは別にしても

自分の中で解き方を確立したら、徹底的にその方法を

何度も模試などの総合問題で繰り返して

正答率を上げていきましょう。

とにかく財表では取捨選択や閃きよりも落ち着いて丁寧に財務諸表を

試験委員の先生に献上する気持ちが大切です(笑)

2番目は文字の大きさや数字の大きさですが、

科目をどこに表示するのかなどは

多少実務家の試験委員の先生の好み(考え方)が入るので

臨機応変に対応する必要がありますし、

3番目の内容とも被るのですが、解答用紙に転記するのを忘れるのを

防ぐためにすぐに解答用紙に一旦数字を埋める方法をとっているので、

どうしても修正ありきになります。

だから科目名や金額はかなり小さめに書いています。

簿記論に比べると物凄く小さい文字で書いています。

尚、僕の本試験の時は、未払金とかそのあたりの科目は3回修正して4回目で

正しい解答を出しました。それくらい間違えても修正に耐えうる位に小さく書きました。

(まあ多少はみ出していたので・・・そこは採点頂けたのか不明ですが・・・)

3番目はすぐに転記の話ですが、

綺麗な解答用紙を意識すると

一旦全部解いてから最後に転記TIMEを設けるしか無くなります

以前、別の専門学校で勉強していた時はそのような解き方で

仮計算表というものを作っていましたが、

TACに移って、先生から聞いたら

前TB直接修正の解き方を推奨していて

僕自身もそれがしっくりきたので、それでやっています。

なので、修正が入る事は当然あります。

でも修正を恐れていつまでも問題だけ解いて解答用紙に埋めるのを

後回しにすると必ずどこかで

転記漏れ を起こします。

それに転記する時間の見積もりを誤ったら

正解を導いているのに解答用紙に転記できないまま

本試験終了になったら悔やんでも悔やみきれません。

ですから、僕はすぐにパンパンと解答用紙に応えを転記します。

例えば前TBに当座借越があれば、すぐに解答用紙に

短期借入金と記入して転記します。

おそらくそのあとに借入金の資料で、短期借入金は

変動すると思いますが、お構いなしですぐに埋めます。

そうしないと当座借越を合算するのを失念するからです。

こうやって計算の難易度が優しい分、自分のわずかなケアレスミスも

排除するような解答パターンを作った方が良いと思います。

あとはそのパターンを定めたらそのパターンを信じてひたすら総合問題を解きましょう。

僕の時間配分は理論40~45計算75~80

理論問題は絶対に解けない(学校でやっていない問題)も出ますし、

頭をひねって考えるというよりも知っているか知っていないかで、

初見の問題は部分点を1~2点狙えれば十分かと思うので、(狙っても取れない)

あまり深追いせずに理論はすぐに終わらせていました。

そして、計算は難易度は難しくなくてもボリュームはそれなりに大きかったり、

時間がタイトだとケアレスミスが増えるので、

計算に対して時間をかなり多めに取っていました。

僕が合格した年の本試験は理論42分位で、計算が78分位の比率でした。

もしよかったら一旦その時間配分でやってみて、計算で時間が余ったら理論に

戻っても良いと思うので、気が向いたら実践してみて下さい。

財務諸表論が実務と関係無く無駄だと思っている受講生さんへ

財表は実は税理士業の会計業務でも法人税の申告があれば決算を組んだり、

決算書を見たりします。

税理士は税金の計算がメインなので、決算書は結構ざっくりだったりします。

未払費用と未払金が区別されていないなど。とにかくいい加減な事が多いです。

だからこそ、しっかり勉強して規定にある程度のっとった決算書作りませんか?

決算書って利害関係者(投資者と債権者)が見ますので大変貴重な重要資料です。

それに日々の業務でも目にすることが多いからこそ、実務と勉強をリンクさせて

少しでも楽しんで勉強しましょう!

それがモチベーションアップにも繋がりますよ。

おまけ:財表は一番努力が実りやすい科目

財表は一番合格率が高い科目です。

そして計算問題も毎年定形に近く奇抜で突飛な問題は出ない傾向が極めて強いです。

理論は自分を信じてコツコツやっていれば、かならず対応出来るだけの力がいつのまにか

備わっているはずです!

だからそういうものだとモチベーションを上げながら頑張って下さい。

根拠の無い不安を断ち切って自分を信じて日々頑張る

それこそが財表で必要な事だと僕は考えます。

理不尽な逆転が起こりにくい、本当に努力した人から順番に合格していく

科目だと思いますので頑張って下さい。


【編集後記】

最近愛犬が腰を痛めてしまいました。

いつもはあんなに元気に飛び回っていた愛犬が

少し元気が無いのを見るとやっぱりとても

悲しい気持ちになります。早く治って欲しいです。

ただ食欲だけは相変わらず良い感じ(笑)

【昨日の1日1新】

~ JR根岸線 港南台駅下車 ~